スタッフ・パートナーSTAFFS PARTNERS

齊藤 芙悠子

アドバイザー

真摯な社風に惹かれて入社。嘘のない姿勢でお客様と向き合い、自分にできることから一歩ずつ成長を

私と田中建築との出会いは、家づくりを考えるようになってから眺めていたInstagramの広告がきっかけです。図らずも出てきたフィード広告が、自分が全力を注ぎたくなるような会社との出会いにつながりました。

もともとは東京都出身。とはいえ、都内では自然が残るエリアで、わずかながらも農業に取り組むご近所さんから野菜をもらい、市販のものとは違うおいしさを実感する幼少期を過ごしました。そんな経験もあって、大学は農学部に進学。卒業後は埼玉県の食品スーパーで働きつつ、飲み仲間でもあった大学の恩師が飯山市で無農薬の米作り活動に参加していたことから、私も毎年通うようになりました。素足で田んぼに入り、稲の手植えや手刈りなどを経験。何より面白かったのが、バックグラウンドが異なる老若男女との共同作業と、地元の人たちとの交流、そして四季の風景の移ろいです。

「このへんの景色は自分にすごく合っているな。ちょっと特別だな」

そうした思いが高まり、2011年に飯山市に移住。自然体験型宿泊施設や飯山駅のアウトドア拠点施設で数年間働きました。次第に、自分で野菜を作り、不具合を自力で直す地元の人たちに憧れるように。

「彼らが当たり前のように備えている“生きる力”はたくましいし、格好いいな」

との思いから“作る”仕事に携わろうと、同世代のシェフが営む評判のジャム工房に転職。住まいはいくつかの転居を経て、最終的に、可愛がってもらっていた飯山市の小さな集落で空いていた民家を譲り受けました。今までは将来の先行きが見通せず、空き家の譲渡は断っていたのですが、結婚をしたタイミングもあり、ふと「この流れに乗ってみてもいいのかな」と気持ちの変化があったのです。

集落では、月一回の飲み会で「消防団＝酒を飲むだけ！」という口説き文句により（笑）、9家族からなる消防団の分団に加入。さらに、集落でクマの目撃が相次ぎ、地域の猟師が高齢化していたことから、仲間内3人で狩猟免許を取得しました。

「人より野生動物が多く、リアルに今後の存続も危ぶまれるような土地ではあるけれど、仲間たちと地域に役立ち、なるべく楽しく元気に、クマに負けずに生きていこう！」

そんな心境のなかで、住まいと仕事についても改めて考えるようになりました。ジャム工房の勤務は楽しく充実していたものの、繁忙期は体への負担が大きく、体力的に将来を見据えて長く続けられる仕事を探すように。年齢的には40代になり、転職の最後のチャンス。業務内容を問わず、社員にもお客様にも誠実にビジネスに取り組み、信頼できる会社と時間をかけて出会いたいと考えていました。

一方で、寒さがネックだった住まいづくりは待ったなし。Instagramで施工事例を探し、不意に目が止まったのが田中建築の広告です。ホームページを見てみると、自社の機能をアピールするような工務店が多いなか、田中建築は社長のメッセージに嘘がなく、ほかのスタッフの言葉も実直で印象的でした。

「社長が本気で頑張りたいと思っていることに対し、社員がよりよくしようと勉強し、動くエネルギーがある会社だな。それこそ、私が本当に探している社風ではないかな」

そこで、建築に関係するスキルは全くないながらも、ダメ元で営業の求人に応募。未経験ゆえに社長からはかなり心配され、長時間にわたる2回の面談も行われましたが、それがさらなる後押しになりました。

「意欲のみで応募したような私にも、手間と貴重な時間を費やしてくれる社長のもとでの仕事はすごく魅力的で、挑戦する意義がある」

そんな熱意を強くし、後ろ向きのイメージが全く持てなかったことから、改めて働きたい意思を伝え、2024年に住宅営業として入社しました。

現在は入社数カ月の勉強中の身。モデルハウスなどで社長や先輩の打ち合わせに立ち合い、少しずつできることを増やしています。住宅営業と聞くと、やや強引な接客のイメージもありましたが、一人ひとりのお客様と丁寧に向き合うのが当社の姿勢。大事にやりとりを重ねながら心が通い合うシンプルな瞬間が、今はただうれしく、やりがいを感じています。

先日、1週間後に土地購入の判断をしなければいけないお客様がいらっしゃいました。私は「もし社長が同席していたら、判断材料として1週間以内にプランを出すのではないか」と思いつつ、独断では返答しかねていたところ、ちょうど出先から社長が帰社し、至急のプラン提出が決まりました。

「やはり社長は、私が思い描いていたとおりの人だ。私はお客様の話を聞き、やりたいことがあったら自ら社長に電話をしたり、言葉にして言わないとダメなんだな」

そう感じたうれしい出来事でした。田中建築は真面目すぎるほど生真面目な会社で、華やかだったり、グイグイとお客様を引っ張っていくような風土ではありませんが、きっと、相性のよいお客様と人生のターニングポイントでもある家づくりで良好な関係が築けていけると感じています。

「目の前のお客様や日々のチームのなかで、自分に何ができるか。必要な努力をし、感じたことを押し殺さず、嘘がない仕事でお客様にとって意味のある時間を過ごせる営業であり続けたい」

それが今の私がめざす、正直な気持ちです。