ブログBLOG

代表取締役 田中 慎也

NEW

2025.08.22

妙高、斑尾、黒姫 リゾート地での土地選び3つの視点!

こんにちは。 おかげさまで創業76年。
自然素材の木の家専門店 田中建築株式会社
三代目  代表の田中慎也です。

夏の暑さも少しやわらいできましたね。
今日は、最近問い合わせが多い、妙高、斑尾、黒姫での土地の選び方についてお話したいと思います。

リゾート地では、平坦地だけでなく「傾斜地」や「高低差のある土地」が多く見られます。そこでの土地選びの注意点と、傾斜地に建築する際の考え方を整理してみます。

 

1. リゾート地の土地選びで大切な視点

(1) アクセスとインフラ

  • 主要道路や駅からの距離

  • 除雪体制

  • 上下水道・電気・ガスなどのライフラインの有無

都会と違い、上下水道が整備されていない地域もあり、その場合は井戸や浄化槽が必要になります。インフラ整備費が思わぬコストになることもあるため、事前の確認が必須です。

(2) 周辺環境と景観

  • 隣接する建物や樹木の位置関係 

  • 将来の視界(伐採や建築で景色が変わる可能性があります)

  • 四季を通じた環境(夏は涼しくても冬は日当たりが不足する場合もあります)

リゾート地では「眺望」が大きな魅力です。ただし、景色を活かすためには、建物の配置計画が最も重要になります。

(3) 法規制と制限

  • 自然公園法の規制

  • 建ぺい率・容積率・高さ制限

  • 崖条例や土砂災害警戒区域

リゾート地特有の規制がかかる場合もあります。後から「建てられない」ことがないように、必ず役所で確認しておきましょう。


2. 傾斜地に建てるメリット・デメリット

メリット

  • 眺望を活かしたプランが可能

  • 自然の地形を活かすことで独特の雰囲気が出る

  • 平地よりも比較的安く取得できる場合がある

デメリット

  • 基礎工事や造成費用が高くなる

  • 法的規制(崖条例・擁壁基準など)が多い

  • 雨水排水や土砂崩れ対策が必要

  • 冬の出入りや除雪が困難になることもある


3. 傾斜地での建築方法

傾斜地では、いくつかの工法や考え方があります。

(1) 擁壁を築き、平坦地を造成する方法

  • 安定した基盤を確保できる

  • 一般的な住宅と同様に建築可能

  • ただし擁壁のコストが高額になることも多い 

(2) スキップフロアや段差を活かす方法

  • 地形に合わせて床を段状に計画

  • 自然な地形を壊さずに建てられる

  • 内部空間も立体的で変化に富む

(3) ピロティ(柱で建物を支える)構造

  • 斜面を大きく削らずに建築できる

  • 下部を駐車場や収納スペースに活用可能

  • 構造設計の工夫が必要


4. 注意すべきポイント

  • 地盤調査は必ず行う
    → 地形が美しくても、地盤が弱ければ建築に大きなリスクが伴います。

  • 造成コストを見込む
    → 土地代が安くても、造成費で平地より高額になるケースが多い。

  • 維持管理を考える
    → 長期的に利用しやすいかどうか(冬季の出入り、雨水排水など)をシミュレーションする。


まとめ

リゾート地の土地選びは、「景色や雰囲気」に目を奪われがちですが、実際には インフラ・法規制・地盤・造成コスト が大きなカギとなります。特に傾斜地では、眺望という大きな魅力と引き換えに、建築や維持管理に工夫と費用が必要です。

「土地が安いから」「眺めがいいから」という理由だけで決めるのではなく、総合的な視点で判断されることをおすすめします。

妙高、斑尾、黒姫で民泊をしようと計画される方も増えています。事業計画における建築コストは大きな判断基準だと思いますので、よく見極めたうえで土地を購入されることをお勧めします。

土地の選び方で不明な点はぜひご相談ください。

一覧に戻る