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代表取締役 田中 慎也

2015.12.28

トリプルガラスの効果

こんにちは!

おかげさまで創業66年。

子育て世代のための自然素材・木の家専門店

田中建築株式会社 三代目 代表の田中慎也です。

 

ガラスも進化し続けています。

現在、住宅のガラスはペアガラスが当たり前になりました。

とくに長野県北信地方は、シングルガラスで新築やリフォームをする方はいらっしゃらないでしょう。

アパートも新しい物件はペアガラスが当たり前になりました。

 

でも、ひとくちにペアガラスと言っても様々な種類があることをご存知ですか?

 

多くの方は、完成見学会などで窓を見るときペアガラスになっているかどうかを確認されます。

少し知識のある方は「この窓は樹脂ですか?アルミ樹脂の複合ですか?」などと質問されます。

 

樹脂窓とはガラスの周りの部分すべてがプラスチックで出来ています。

アルミ樹脂複合窓の場合は外側がアルミ、内側がプラスチックで出来ています。

アルミより、プラスチックの方が熱を伝えにくい性質があります。

 

ですから、樹脂窓の方が断熱性能は高いことになります。

 

ちなみに、さらに断熱性能が高いものは木製窓です。

価格やメンテナンスの面でなかなか普及はしていませんが・・・。

 

 

では、ペアガラスにはどんな種類があるのでしょうか?

 

先ずは、ガラスとガラスの間の部分(中空層)の厚さです。

中空層はグラフで見ると0~1センチ程度までその厚さに比例して急激に断熱性能がよくなります。

その後、1センチ~2センチまでは緩やかに性能がよくなります。

 

要するに、ガラスとガラスの間が広いほうが断熱性能は高いということになります。

 

さらに、その間に何が入っているかによっても断熱性能が違います。

乾燥空気→アルゴンガス→クリプトンガス→真空と断熱性能は高くなります。

※真空ガラスは中空層は厚く出来ません。

 

例えば、私の会社の場合標準で樹脂サッシ+ペアガラスを採用しています。

ペアガラスは3mmガラス+16mm中空層アルゴンガス+3mmLOW-Eガラスとなっています。

 

LOW―Eガラスとは、ガラスに特殊な金属膜を貼った物をいいます。

これによって熱を遮断したり断熱性を高めることが出来ます。

主に北側の窓には高断熱型LOW-Eガラス暑い日ざしを遮りたい西側には遮熱型LOW-Eガラスを使用します。

 

南面は庇をもうけて夏の日差しをカットし冬は日差しを入れる工夫が必要です。

庇とLOW-Eガラスの組み合わせも大切です。

 

 

さて、トリプルガラスとはどういったものなのでしょうか?

 

これは文字通りガラスが3枚一体となったガラスです。

中空層が2層、クリプトンガスにすることで世界でもトップクラスの高性能ガラスになります。

「そんなガラスは必要ないんじゃないの?」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。

 

ですが、家で一番断熱性能が悪いのは窓なのです。

 

数値的に見ても明らかです。

トリプルガラスの樹脂サッシは熱貫流率0.79w/(m2/k)

 

断熱性能がよくない印象が強いグラスウール10K 100mmの熱貫流率は0.5 w/(m2/k)です。

数値が小さいほど断熱性能は高いということになります。

「なるべく窓を小さくした方が、断熱性能が高い家になる。」と聞いた事はありませんか?

その理由は、この数値を見ていただければわかると思います。

 

平成25年10月1日新しい住宅向け省エネ基準がつくられました。

 

なんと、14年ぶりの改正です。

 

しかし、外国から見たら日本の住宅性能はまだまだ劣っています。

ドイツなどは、すでにトリプルガラスが当たり前になっています。

 

そこで、私たちが今開発中の新しい規格住宅はこのトリプルガラス窓を採用したいと思っています。

どうぞご期待くださいね。

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